2013年1月1日火曜日

MHS Starkiller その2 メインシャーシ篇

ある程度設計が固まってきた時点で、電池と基板を格納するメインシャーシの制作にかかる。

心臓部となるCFとLi-ionパックを収める部分はTCSS製シャーシを用いることにした。

このパーツは二本の3mm径のネジ棒を通すようになっており、そのネジ棒は末端をスピーカーホルダーにねじ込んで固定できる。ネジ穴は当然ユニファイ規格な為、このネジ棒もTCSSから合わせて購入。

メインシャーシの制作の起点はスピーカーホルダー。

これをポンメルに配置し、パーツを積み上げていく形で構成していく。なのでスピーカー部分を真っ先に作る。スピーカーは2Wのコレ。音は大きいほうが楽しいからね。例によってホルダーの内径が合ってないので少し削った後に接着剤で固定(当然スピーカーのハンダ付けが先)。
共鳴空間を稼ぐために32mm径の樹脂パイプを切ったシュラウドを付けてやる。
袖付きに

続いてCF6のハンダ付け。
Crystal Focus V6.10

2年前の今頃は喉から手が出るほど欲しかったCF。一昨年買ったCF5から数えて、まさか合計5枚も買えるとは。
今回は9割方の配線端子にハンダ付けを行うことに。まずはアクセントLED端子から。アクセントLEDを使ってクリスタルを光らせるのである。それもマルチカラーにするために、端子1をメインLEDにシンクロ動作する白色LED、端子2〜7をそれぞれRGB2つずつに割り振る。LEDは標準的な3mm径の砲弾型で、20mAで動作するから、抵抗は0Ωの物をつかって単なるブリッジとした。
予備ハンダを盛って

1608チップ抵抗をハンダ付け

チップ抵抗のハンダ付けは以前に紹介した通り。相変わらず老眼にはキツイ作業。1608では少し大きく、0603や1005がいいらしいのだが俺の眼と手だと無理。

アクセントLED端子へのハンダ付けが終わったら必要となる配線のハンダ付けを行なっていく。
電源x2、スピーカーx2、メインLEDx2、アクセントLEDx8、スイッチx3、CX用x2、R.I.C.E.用x2の合計19本。

次はこいつに命を吹き込む電池パック。
内径に余裕が無いためいつも通り14500x2で電池パックを作成する。面倒なのでTCSSから完成品を購入したかったのだけど、万国郵便条約の規定が厳しくなったのか、リチウムイオン電池の空輸ができなくなったのである。
試しにパッキングしてみて固定用シャーシに入れてみると、ヒートシュリンクの厚みがありすぎて全然入らない。薄いものはないかなーとネットを検索すると、物干し竿の外装ビニールの補修材が使えるとのことなので試してみる。
PCB(保護回路)と電池を配線

絶縁体として使った、物干し竿カバー

その上から補修材ビニールを被せてヒートガンで加熱

ヒートシュリンクと違って縦方向にも縮むのと、縮んだ後硬くなるという、若干クセのある素材だが、かなり薄い。ビニールだからもちろん絶縁性もある。

それでもシャーシを削らないと入らなかったが、何とかなった。
シャーシの最薄部は1mmなのでヘタすると割れる

これとCFを組み合わせて格納しようとしてみると、どうしてもPCBが干渉するため、PCBをパック外部に出すことにした。こういうのは組んでみないとわからない。そのための設計変更も行なって、PCBとCXの固定具を作る。固定具はアルミのL字アングルから作った。PCBとCXの固定はヒートシュリンク越しに接着剤で。

以前はこういうのもドレメルでやってたが、精度を出しにくいため、ノコギリで切り出してからヤスリで整形するようにした。ヤスリはツボサンというメーカーのブライト900を使っている。非常によく切れるヤスリでおすすめである。

電池とCFの固定がうまくいきそうなので、ColorXtenderも配線する。
ColorXtender
これはCFと協調動作して、マルチカラーLEDをコントロールし、様々な色を発色させるために必要な基板(ドーターボード)である。コレを使わなくてもCFのみでマルチカラー制御を行うことは可能なのだが、面倒くさくなるのだ。

CXの配線後に組立を行う。電池周りの配線がややこしくて難儀した。
CXはヒートシュリンクしてある。

また、クリスタルシャーシやLED、スイッチの方向に配線が20本近く走るために線の仕訳も面倒。これどの配線だっけ?とならないよう、事前にマーカーで印をつけたり配線の色を工夫したりしたが、それでもちょっとミスったり。

支持パイプは外型4mm、内径3mmのアルミパイプを用いた。これの寸法合わせもかなり気を使った。でも手作業だからどうしても直角がでない。ある程度はやむを得ないが。

次にR.I.C.E.ポートと充電ポートの固定具を作る。これもL字アングルからヤスリとノコ、ドリルで整形。

左がR.I.C.E.ポート、右が充電ポート

これらも配線して組み付ける。

充電ポートには自作キルキーをセット。

以上でメインシャーシは完成。さらりと書いたけどここまで来るのに3ヶ月かかってる。電池にアホなことして異常加熱させてしまったり(結局その電池はPCBごと廃棄)、土壇場になって寸法の計算ミスが発覚して組立をやり直したり、CFの配線ミスがあったり、R.I.C.E.ポートの配線がマニュアルのとおりだと動かなかったり(はしばみさんThanks!)で、行きつ戻りつの作業だった。

ちなみにメインシャーシとクリスタルシャーシの連結部分となるシャーシには、下記画像のように追加で穴を開けて、相互に連結できるようにした。
右がノーマル、左が加工後。

このあと、クリスタルシャーシの組立に入る。

7 件のコメント:

  1. ご無沙汰しております。以前PC2.0での配線の件で質問させていただいた者です。MHS Starkiller 製作過程、とても参考にさせていただいております。
    相変わらず初歩的な質問で申し訳ないのですが、CFやPCのアクセントLEDの配線において、抵抗値を計算して0であってもチップ抵抗は必要なのでしょうか?チップ抵抗のハンダ付けに自身が無く、Vf:3.3V(typ)If:20mAの物を取り寄せたのですが、これを使う場合でも抵抗は必要になるのでしょうか?

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    1. 私も詳しいことはよくわからないのですが、一般に0オームであっても、何らかの抵抗を挟んでおくほうが良いと言われているようです。

      私の以前の作例ではAVスイッチのLEDを点灯させる場合には抵抗は使っていません。CFのアクセントLED端子には抵抗などの足を切ったものをブリッジとしてハンダ付けしたりしてます。

      いずれにせよプレブリッジされているPC2.0は別として、CFでアクセントLEDを使う場合は最低でもブリッジ配線をしなければなりません(抵抗が必要ならその先で繋げば良い)。
      自信がない場合は練習あるのみです。電子工作キットなどでよく似た配線パターンのものを探して数をこなしてみるのも良いと思います。

      あとは道具ですね。私のモットーは「下手な腕は上等な道具でカバー」です。成功体験を重ねればやる気と自信も出てきますから、多少お金がかかっても成功しやすい環境を整えることと、しょうもなくても小さい成功体験を数多く重ねることが上達の近道だと思ってます。

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    2. ついでながら、この作例でも本来は抵抗が必要ないのですが、あえてチップ抵抗を使ったのは、抵抗などの足を使ってハンダ付けすると、あとになって何らかの理由でブリッジを除去するときにやりにくいからです。

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  2. いつもながらご親切な回答有難うございます。
    自信が無くても練習有るのみですね!自分の目指すセーバーへの欲望と小さな成功体験をモチベーションにして頑張ります!

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  3. Graflexにあるような側面のコネクタプラグ穴について、ヤスリビットの円錐形の物を使って、仮穴を少しずつ拡張していく方法はどうでしょうか?自分は以前VaderROTJヒルトを自作した際にこの方法でなんとか綺麗な丸穴をあけることが出来ました。ただ問題はスターキラーにもあるピンの受けを何とかしなくてはいけないのですが。

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    1. 色々と考えて、外の筒に穴を開けるのはなんとかなるかもなんですが、ピンの受け側が曲面だとカッコ悪いんで、平面を作りたいのです。ところが綺麗な円形の平面凹みを掘るのはフライスとかでないと無理で、なおかつ、ピンは接着にすると分解しづらくなるため、ネジ締結で行きたいところなんですが、止まり穴でM1.5〜M2とかの極小タップ&ダイスはキツイなーと。

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  4. なるほど。やはり受け側ですよね。
    僕の場合は受け側曲面、ピン接着でごまかしてます 笑
    Andersonさんの様に完成後のメンテナンスの事まで考えた緻密な設計に対してあまりにもお粗末な例をスミマセン。

    スターキラー完成楽しみにしております!そしてまた質問させて下さい

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