それでも5月頃にはRemoval版VaderFXをコンバートしたり、Ultrasabersからガンモドキを購入したりしていたけれど、いまいちセーバーいじりに気が乗らなかった。
ラリグラとMHS 3rd用に購入したPetit Crouton(以下PC)もそのまま放置したっきりで、いつかやろう、いつかやろうと先延ばししていた。
そんな状況に最初に活を入れてくれたのが水分農場組合総会だった。ブログやtwitterで言葉を交わしている人たちと直接お会いできて、セーバーやSWに関して遠慮なく話しまくれる時間が楽しすぎ、気がついたらブース作って参加する気になっていた。ブースを作るとなるとあんまり恥ずかしいものは持っていけないし、ヴァリエーションを揃えないとと思い、ヨーダFXのコンバートをしたりしていたのだが、そこでもう一つ活を入れてくれる出来事が。
ヤマビコさんとマットさんのtwitterでのやり取りから始まった第一回関西ライトセーバーオフ会だ。そこに集まった垂涎モノのセーバー群にガツンとやられたし、水分よりもっとディープな話が出来た時間のせいで、下手でもいいからなんか作るぞ!作って遊ぶぞ!という決意のようなものが生まれてしまった。
となると放置しているMHS 3rd やラリグラ、オビ=ワンになんかケリを付けてやりたくなった。
オビ=ワンは水分やオフ会でParks製ワーキングなどを実際に見てみて、FXを改造してもいいものにはならないと思ったので、改造は見送る。
ラリグラについてはまだ答えを出さない。材料として置いておく。ちょっといじっちゃったからもう転売できないし。
そしてMHS 3rd。SaberSDやらTCSS製LEDドライバなどを入れたもののサウンドとLEDの同期がうまく取れず、やり直す気にもならないので放置していた。PCをいれるつもりだったが、SDカードへのアクセス法が解決できず、モヤモヤしたまま時間が過ぎた。SDカードへのアクセスを考えるとPetit Croutonはポンメル側に設置せざるを得ない。しかし、ブレードの振動を一番キャッチするのはエミッター側である。特に俺の場合、ポンメルを握る左手を堅く締めるため振動が伝わりにくい。だからといってPCをエミッター側に設置するとSDカードへのアクセスがしにくくなる。
PCに挿すMicroSDカードの延長ケーブルを色々探してみたけれど、売ってないのだ。
そんな感じで尻込みしていたのだが、11月になってずっと欲しかったCrystal Focusが購入できてしまった。到着はまだ先だがマニュアルを読み込んでいくと、非常に細かい配線をしなければならない様子。Crystal Focusでは是非FoCを実装し、そのセーバーで擬斗をやってみたい。でも失敗はしたくない。折角購入できたCFをSaberSDのように壊してしまうようなことだけはしたくない。
ということで経験を積むつもりでPCの実装にチャレンジしてみるのであった。前フリ長過ぎ。
まずは電源関係。PCはSaberSDと同じくスイッチを切っていても電力を食う。つまりキルスイッチを設けないといけない。VaderFXなどで電池が飛び出してオフになってしまうことがあってから、電池ケースに嫌気がさしており、この際だから電池パックを作り、充電ポートを設けて使わない時はキルキーを挿しておく運用したくなった。ところがそれ用の充電器がいつまで経ってもTCSSでは売り切れ。もう待ってられないからeBayで発注した。あわせてPCB(Protection Circuit Board:保護回路)と電池も買った(配送料掛かんないのでTCSSで買うより安かったりする)。
到着まで時間があるから、それまでの間はいつものように電池ケースを使う。電池到着後に配線しなおしになるから、二度手間になるけど構わない。とにかく走っていたい。
間に合わせの電池として以前TCSSから仕入れて使っていた14500形Li-ion電池を使おうかと思ったが、これ、サイズが大きくて単三用電池ケースに入らない。以前も電池ケースを細工して使っていたぐらい。
そこでふと、ラリグラ改造用にyahooから仕入れていた同型の電池を比べてみるとサイズが違う!
もちろん、ヤフオクの方はすんなりと単3用ケースに入る。何じゃこりゃ。同じものではないのかな?
さてハンダ付けの開始。下はPetit Crouton v1.5-L(Lock版)。
購入してから2ヶ月ほどして、音源データを変更できるバージョン(PC v1.5-U:Unlock版)が売り出されたのにはガッカリした。初物には飛びつかないのが利口なのかもね。
サクサク配線していって以下のように。
ハンダが溢れて隣の回路と短絡しないかヒヤヒヤしたが、あまりそういうことは心配しなくても良い様子。リード線に予備ハンダをしておき、端子に突っ込んで裏側からハンダ付けするとサクっと配線できる。
アクセサリLED用端子だけはちょっと面倒だった。チップ抵抗を配線できるようになっているが、ハンダで埋めてやった。抵抗が必要ならリード線の先に繋げばいいし。今回はAVスイッチを光らせる(3.3V 20mA)だけなので抵抗不要。
電源とスピーカー、メインLED、スイッチの各端子を配線したところで動作テストをしようと、これも眠らせていたSeoul P4の赤を繋いでスイッチを入れたら一瞬だけ光って消えた。げぇっ!早速故障かっ!と焦ったが、音は出つづけている。スイッチオフしてストックのLEDをつなぐとちゃんと光った。どうやらSeoul P4は不良品だったか保存状態が悪かったらしい。赤色のセーバーにしたかったのに…。
一応基本的な配線はいけてるようなので、SDカードアクセスを何とかしてみる。
ネットを探すとそういう延長ケーブルを自作している人もいるようで、出来ないわけではなかろうとトライしてみる。材料になったのはこの製品。
まずはカバーを外す。カッターで丹念に接合部をなぞってすこしずつ切断。
サイズを図るとぎりぎりヒルトに収まりそうだったので、間を延長してみる。その方が簡単だし。
カッターで一本一本切り分けた後に真ん中で切断して皮むき。AWG30ぐらいの細さ。
AWG28のリード線を双方にはんだ付け。予備ハンダを盛っておいて、両側を併せてハンダコテで炙ってくっつける。その後ヒートシュリンクで覆う。
線がバラけないようテープで巻いた。
パソコンの差込口に突っ込んで動作確認をすると、正常に読み書きできた。続いてPCに突っ込んで動作テスト。
問題なく動作している。
早速配線しなおし。サイズ比較のためにSDカードアダプタを置いてみる。
試しに電池ケースと一緒にヒルト内に納めてみるとすんなり入った。これでポンメル側でMicroSDカードの抜き差しができる。基板の接点部はあとで絶縁テープで巻いた。
さて、こんどはPCのヒルト内設置。随分前からどうしようか悩んでいた。もちろん絶縁しないといけないし、ヒルト内でブラブラさせると音が鳴りにくくなる。塩ビ管や樹脂製パイプを見繕ってみたが、サイズがいまいちヒルト内径と合わない。
Crystal Focusのマニュアルやら資料やらをPlecterLabsのサイトで漁っていると、チュートリアルのページに「Installing & secure electronic modules within the saber's hilt」という記事を見つけて、ああそうか!と得心した。パイプを縦に切って縮めてヒルトに入れたら、中で広がって固定されるのだ。そのパイプに基板を接着すればいいのだ。
てなわけで、ハンズで購入した外径30mmの樹脂製パイプを少し切ってホットボンドでPCを固定したのが下の画像。
試しにヒルトに挿入してみるとピタっと止まってくれる。ちょっとやそっとでは動かない感じ。これはいいや。
悩みの種は全部消えたので、後はサクサクモード。
下記はAVスイッチ。スイッチを固定するボックスは以前仕入れたもの。800~8000番のペーパーやら研磨布やらで磨いたあと、ブルーマジックで更に磨くと鏡面になった。
触ってるうちに曇ってくるけどね
ポンメル側はこんな感じ。えぬむらさんの作例を参考にしてスピーカーホルダーも削ってある。
ポンメル側からSDカードにアクセス出来る!うれしい!
柄頭。キルキーはえぬむらさんから以前戴いたもの。使う機会がなかったのが心苦しかった。
ちっちゃくてオシャレ。こりゃーええわ。
ポンメルに充電ポートを設置して初めて分かったが、フタはかっちり固定されているわけではなく、ポンメルを回しても充電ポートの配線が捻れすぎることがないようになっている。よく考えてあるなぁ。
てなわけで完成。
スイッチは左側が起動、右が補助。
起動するとスイッチがせわしなく点滅。
動画を撮ってみた。動画を撮ったあと、設定値を色々いじってみたが、初期設定はよくできている。変更の必要をあまり感じなかった。エミッター側に基盤を設置したおかげだろう、クラッシュ音の反応はすこぶる良い。スイングは右手で握る部分にセンサーが来ているため、ちょっと鈍いかもしれないが、スピンなどにはちゃんと反応していた。
LEDはガンモドキ用にUltrasabersから購入していたSeoul P4があったのを思い出して流用した。スゲー明るい。
アクセントLEDがちょっとせわしなく感じたので、色々パターンを弄ってみた。
参考になるか分からないが、設定ファイルを下記に記す。
パターン01 | パターン02 | パターン03 |
---|---|---|
s00=11 d00=200 s01=01 d01=200 s02=11 d02=100 s03=00 d03=200 s04=11 d04=200 s05=01 d05=200 s06=11 d06=100 s07=00 d07=200 | s00=11 d00=50 s01=01 d01=50 s02=11 d02=50 s03=01 d03=50 s04=11 d04=50 s05=00 d05=50 s06=11 d06=50 s07=01 d07=50 | s00=11 d00=200 s01=01 d01=50 s02=11 d02=200 s03=11 d03=50 s04=11 d04=200 s05=00 d05=50 s06=11 d06=200 s07=11 d07=50 |
もひとつ参考までに回路図。水魚堂さんの「回路図エディタBSch3V」で作成。機能の割には単純な配線で済むのが嬉しい。
PCはとても良い制御ボードだと思う。すくなくともObsidianよりずっといい。ブレード発光のゆらめきやクラッシュエフェクトがたまらん。
MHS3rdを作り始めたのは去年の年末。SaberSDに苦戦して思った通りの内容にならなくて残念だったが、ようやく納得が行くものが出来た。後は充電器とパック用電池とPCBが届いたら電池を換装するつもり。
3rd、見事なグレードアップ!お疲れ様です。
返信削除やっぱ、ガンガン製作を進めている方の記事は面白いなぁ。
丁寧なTips紹介が魅力的です。
Sunhayatoメモリーカード変換基盤の件、
とても為になります。
水分3ブース設営に向け、頑張ってください。
僕も会社が休みなら、参加&応援しますんで。
えぬむらさん、ありがとうございます。
返信削除キルキーやスピーカーケースの加工など、ポンメル周りはえぬむらさんの血筋を引いてるといっても過言ではありませんw
サンハヤトの基板は偶然見つけたもので、探してみると他にも似たようなものがあるようです。あとは挿しこむ方がパーツとして売っていればありがたいんですけどね。
水分3、ぜひともご協力を。関西からだと色々持っていくのが大変なんで、よろしくです。
はじめまして!
返信削除初めてTCSSパーツでライトセーバーを作ろうとしているものです。
Petit Croutonを使用しFoC機能があるものを作ろうと思っていますが、スイングセンサー、クラッシュセンサーの取り付け場所、配線場所が分かりません。それともPetit Croutonにはセンサーが組み込まれているのでしょうか?よろしければ御教授お願いします。
お忙しいと思いますがよろしくお願いします。
shiraishiさん、初めまして。
削除Petit Croutonにはセンサー類が内蔵されています。なので別途センサーを取り付ける必要はありません。
内蔵されているモーション検知プログラム的には、ブレードホルダと反対側(ポンメル側)に基板を設置するよう想定されているようです。
MHSライトセーバーの作成、がんばってくださいね!
やはりそうなんですね。
返信削除丁寧な説明ありがとうございました。
頑張って作ります。